休みが週一しかないから辞めたいと思うのは甘えなのか?と聞かれた場合、迷わず「NO」と答えます。
週休1日が、法律違反かどうかは勤務時間によりますが、例え法律違反でなくても、休み週一という生活を続けていると体を壊す可能性が高くなります。
この記事では、休み週一の会社で働き続けるリスクと、仕事だけでなくプライベートも充実できる働き方についてお伝えします。
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週休1日は、勤務時間によっては法律違反!体を壊すレベルです
法定の労働時間、休憩、休日(労働基準法 第32条 第49条の2)
- 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
- 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
- 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
引用:厚生労働省
労働基準法では、働ける勤務時間が決められていて、法律によって労働者の健康と権利が守れています。
もしご自身が働いている環境が、1日8時間勤務で週6勤務になっている場合は法律違法になりますが、週6日勤務であっても勤務時間が週に40時間以内だと法律違反になりません。
つまり、1日6時間で6日勤務すれば、週36時間勤務で違反でもないんです。
週休1日という働き方は、条件を満たせば労働基準法に違反していませんが、体に負担があるのは間違いないといってもおかしくありません。
3日出勤して1日休みや、週休3日がはじまるしれないこのご時世とは、まるで逆行しています。
週休1日だと、年間休日数は52〜53日しかありません
週休1日の場合、1年間に取れる休みを計算すると、52〜53日しかありません。
祝日や夏期・年末年始休暇などが取れる会社の場合は、年間休日数は、おおよそ60〜80日程度となります。
私が働いていた飲食業なんて、せいぜい元旦だけが休みでした。
厚生労働省が実施した「令和2年就労条件総合調査」年間休日数の調査データを見てみると、最も多い年間休日数は100〜109日の32.7%、次に120〜129日の28.9%となっていました。
69日以下の年間休日数の会社は、わずか1.9%しかありませんでした。
多くの会社が、週休2日制で年間休日数は100〜120日程度もあるのに、週一で働いている自分を振り返ると、自分だけきつい思いをして、おかしいと思ってしまっていました。
体を壊すだけではない、週休1日で働き続けるデメリット
これからも、週休1日で働き続けることでどんなことがあなた自身や周りで起こるのか、デメリットを解説していきます。
1.肉体や精神を壊す可能性がある
週に1度の休みの場合だと、6日間の疲れが取れないまま休みが終わることがあります。
そうなると、疲労を溜め込んだ状態でまた仕事をすることになります。
SNSでの書き込みがありましたが、本当に体も心もボロボロになります。
厚生労働省は、2021年に20年ぶりに「過労死ライン」を見直しました。
過労死ラインを超過して長時間労働をすると、自然経過を超えて脳や心臓にダメージが発生し、過労死に至るおそれがあると考えられているんです。
これ週休1日勤務の人に置き換えて計算してみると
過労死ライン
- 病気の発症直前1か月に100時間の残業時間 → 週休1日の場合は、1日10時間勤務
- 発症前の2か月から6か月、1か月平均で80時間の残業時間をいずれも超えた場合 → 週休1日の場合は、1日9.2時間勤務
引用:厚生労働省
上記の勤務時間で、過労死のリスクが高まってしまうほど、危険なんです。
2.プライベートが充実できない
週休1日だと、体を休めることで終わってしまい、趣味の時間や家族や友人との時間も十分に取ることができません。
プライベートで充実感を得られることで、結果的にはそれが仕事へのモチベーションへとつながっていくのですが、週休1日だと体と心の疲れが取れず、結果仕事の生産性も落ちたり、友達と疎遠になっていったり、家庭もうまくいかなくなることも。
幸せな人生を送るためには、プライベートの時間がいかに充実しているかということが大事です。
『プライベートを犠牲にしてでも仕事を優先するのが本物だ』という時代はもう終わったのです。
週休1日で働き続けるリスクについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、併せて参考にされてください。
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週休1日が『おかしい』『時代遅れ』と言われる理由と働き続けるリスク
週休1日が『おかしい』『時代遅れ』と言われる理由と働き続けるリスクについてお伝えします。 結論から言うと、週休1日で働き続けた場合、過労で肉体的にも精神的にもボロボロになる可能性が高いです。
続きを見る
実際に週休1日で体を壊している人がいます
週休1日の勤務で、体や心に負担がきている人の心の叫びがSNS上にありました。
週休1日がおかしいと思っていてもなかなか休めない、週休1日が当たり前と思ってしまっている人も、知らず知らずのうちに、体を壊していく人もいました。
あなた自身が、週一の休みがおかしく思い、辞めたいと思い始めただけでも、ご自身のことを守ってあげようとしている大きな一歩です。
その気持ちを大切に、自分らしく働ける仕事を見つけるをまず始めてみましょう。
週6勤務なんて辞めたい!休日が多い会社に転職する方法
仕事もプライベートも充実させて自分らしく働きたいという方は、ご紹介する2つのことを念頭に、仕事を探すのがおすすめです。
1.休日が多い業種から選ぶ
順位 | 業種 | 年間休日の平均日数 |
1 | 情報通信業 | 118.8 |
2 | 学術研究、専門・技術サービス業 | 118.8 |
3 | 金融業、保険業 | 118.4 |
4 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 116.8 |
5 | 教育、学習支援業 | 112.7 |
6 | 製造業 | 111.4 |
7 | 複合サービス事業 | 110.4 |
8 | 不動産業、物品賃貸業 | 109.6 |
9 | 医療、福祉 | 109.4 |
10 | サービス業(他に分類されないもの) | 109.0 |
厚生労働省が調査した「平成30年就労条件総合調査」で、業種別の年間休日の平均日数が発表されていました。
週休1日と比較しても2倍以上ある業種がたくさんあります。
転職活動をする時には、年間休日の多い業界に転職するという方法もおすすめです。
2.『完全週休2日制』の会社を選ぶ
求人票を見る時には「完全週休2日制」と書いている求人を探しましょう。
というのも、完全週休2日制と週休2日制。言葉は似ていますが、実は全く違う制度だからなんです。
「完全週休2日制」は毎週必ず2日間の休みがあって、「週休2日制」は、1カ月の間に週2日の休みがある週が一度以上ある”ことです。必ず週2回の休みがあるというわけではなく、残りの週の休みは週1日というケースもあります。
もちろん完全週休2日制でも、会社によっては、休みの日が土日でなく平日だったり、続けて2日取れない場合もあります。求人欄に休日の曜日や祝日について書かれていない場合は、面接の際などに確認しておきましょう。
転職エージェントに登録すれば、面接する前にしっかりと確認できます
休みに関する不満がきっかけで転職を考えるのは、決しておかしいことではありませんが、休みが多い条件だけを見て転職先を見つけるのはあまりおすすめしません。
有休の取得率や残業時間、給与なども見ながら転職活動をして、転職を失敗させないことが大事です。
転職エージェントを利用すると、休日数だけでなく、有休の取得率や残業時間、会社の雰囲気などまで分かることがあります。
転職に失敗したくない人はご自身で探すより転職エージェントに登録するのをおすすめします。
会社のことを十分理解した上で面接に臨めるのも安心です。
転職に成功している人は、いくつかの転職エージェントをかけもちしているケースがほとんどです。
というのも、転職エージェントを掛け持ちすることで、転職先の幅も増えてきます。
また同じ会社を検討していても転職エージェントによって違う情報を持っているので、転職先を検討する材料が増えるので失敗が少なくなります。
年代問わず、未経験でも挑戦しやすい転職エージェント
転職エージェント | 特徴 |
リクルートエージェント | 求人が豊富 業界未経験 職種未経験 人材/小売に強い |
doda | 第二新卒歓迎 業界未経験 職種未経験 人材/不動産に強い |
マイナビエージェント | 手厚いサポート 業界未経験 職種未経験 メーカー/ITに強い |
休日が多い業界を目指す場合、未経験の業界だとどうしても経験者と比較すると不利になります。しかし、未経験者の転職に強いエージェントを利用すれば、応募できる会社の数も多くサポートを受けながら転職活動を進めていくことができます。
未経験でもIT業界に強い転職エージェント
転職エージェント | 特徴 |
マイナビエージェント | 手厚いサポート 業界未経験 職種未経験 メーカー/ITに強い |
リクルートエージェント | 求人が豊富 業界未経験 職種未経験 人材/小売に強い |
年間休日が多い、IT業界は年間休日数が一番多い「情報通信業」でもありますが、未経験だと転職のハードルが上がることもあります。
未経験でIT業界に転職したいという方は、マイナビエージェントとリクルートエージェントに登録しておきましょう。
週休1日がおかしいと思うのは正しい、転職してプライベートも仕事も充実させましょう
週6日勤務で週1日休みの状態は、今は大丈夫かもしれませんが、そのうち体も心もボロボロになります。
家庭がある人は、家庭生活も崩れていくのは時間の問題です。
あなた自身、家族がつぶれるのが嫌だと感じるのではあれば、早いうちに今の職場環境から逃げられるように転職という手段を検討してほしいです。
次の職場選びに失敗しないためにも、また未経験でも休みの多い業界に転職しやすくなる転職サイトに登録しておきましょう。
今まで寝るだけの休みだったのが、休みの多い会社に転職すればプライベートも充実するので、仕事のモチベーションが上がるようになります。